歯科領域におけるボトックス療法とヒアルロン酸注入療法の講習会
2014.08.26 / 研修リポート / Author: admin
こんにちは。
8月21日(木)に行われた、「歯科医のためのヒアルロン酸注入療法・ボツリヌストキシン製剤注入療法」の講習会に院長と一緒に出席して参りました。
今回の講習会は、どちらかというとボツリヌストキシン製剤注入法を知りたくて参加しました。
いわゆるボトックス!です。
ただボトックスはアメリカのアラガン社の登録商法なので、アラガン社製以外の物は、ボツリヌストキシンと呼ばなくてはなりません。
歯科医がヒアルロン酸なんて打っていいの?と思われると思いますが、歯科口腔外科の診療領域の対象は原則として、
口唇・頬粘膜・上下歯槽・硬口蓋・舌前3分の2・口腔低に、軟口蓋・顎骨(顎関節を含む)・唾液腺(耳下腺を除く)を加える部位とします。
要するに、エラから鼻の下の口の周りってことですね。
ヒアルロン酸は結果的にしわを改善するので、世の中のアンチエイジング治療について教えて頂きました。実際はもっとたくさん種類がありますが・・・。
ヒアルロン酸は注入する深さと量・そして、フィラーの硬さが決め手になりますので、基本的な皮膚の解剖学的なお勉強・・・。
基本的に歯科医は注射の手技には手馴れています。
医科の場合は注射を打つのは看護士さんなので、形成外科や皮膚科の先生でもほとんど注射を打たないことが多いと思います。
その点、歯科医は注射には手馴れています。
そして、仮歯を作る時など、完成形を想像しながら何か作業をすることは得意です。でないと仮歯は作れません。
なんというか、フィラー治療(ヒアルロン酸などの注入療法)はドクターの感性がとても重要なのです。これってとても重要です。
ヒアルロン酸を入れながら、「どこにどのくらい入れればきれいに仕上がるか」と考えながら入れないといけないわけです。
まずは自分に注入してから、当医院に導入するかどうか決めます。
1本しかないので、院長と私の取り合いになっていますが、恐らく院長が自分で自分の顔に打つと思います。残念・・・。
こちらをメインに聞きたかったのですが、時間が無くなってきてしまい、かなり大まかな講習となってしまいました。
当医院には歯ぎしりでお悩み患者様が本当にたくさんいらっしゃいます。
歯科医がするボツリヌストキシン注入は、あくまでも歯ぎしり予防の治療目的です。
実は私もかなり悩んでいまして、以前にもブログに書きましたが、マウスガードは命の次に大切なものです。
あまりにも歯ぎしりをするもので1年ほど前に、とある美容外科にエラにボトックスを打ちに行きました。
美容外科の場合は、美容目的なので「小顔ボトックス」とうたっています。
かみしめる時に使う筋肉(咬筋)にボトックスを打つことによって、筋肉の動きを抑制するので結果として小顔になるのです。
特に日常生活には何も支障がありません。1週間ほどして、寝ている間の歯ぎしりも ピタリ! と止まりました。
アラガン社製のボトックスは4ヶ月~6ヵ月ほど効果が持続するので、1年ほど前から既に2回エラに打っています。本当に歯ぎしりをしません。
4回~5回ほど打つと、筋肉が弱まりボトックスを打たなくても歯ぎしりしなくなる!と言われているので、私はそうなる日まで、半年に一度程度打ち続けようと思います。
話がそれましたが、アラガン社の方針でボトックスは歯科医には売らない!そうなので、
同じボツリヌストキシン製剤のニューロノックス(韓国製)なら歯科医でも買えるそうで、
今回の講習の実技(溶解方法)などはニューロノックスを使いました。
韓国製だから怪しいというわけではなく、こちらの製品は韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)の承認を取得しているので、安心です。
ボトックスと効果もほぼ同じ。主成分も同じ、A型ボツリヌストキシンです。
ニューロノックスは世界30か国以上で販売、使用されており、日本でも美容外科・美容皮膚科等で多く使われている製剤のひとつです。
ただ持続期間がボトックス(アラガン社製)に比べて短く、3ヵ月~4ヶ月と言われています。
まだ私はニューロノックスやレジェノックスといった韓国製のボツリヌストキシンは打ったことがないので、正確にはわかりません。人によっては半年くらい持つのかもしれません。
ただボトックスも半年たつと「まったくのゼロ」になるわけではなく、緩やかな下降線を描いて効果が落ちてくるものです。
実際私は1回目と2回目の間は7ヵ月~8か月ほど空いていますが、その間歯ぎしりはしませんでした。ギュッと強く顎をかみしめた時に、美容外科の先生は「そろそろ効果が落ちてきてますね」と言っていましたが、実感はまったくありませんでした。
私も次回からは院長に打ってもらおうと思っています。前回打ったのが3月なので、9月か10月頃かなぁ。
注入する際の針も、歯科治療で使用している針の太さですので、痛くはありません。ヒアルロン酸に比べてサラサラの液体のなので、針を太くする必要がないのです。
しかも表面麻酔もお付けしようと思っています。
美容外科ではこんなサービスありませんよ。いきなりプスッ!です。
まだこれから個人輸入をしないといけないので、導入がきまったらまたお知らせします。
では、また・・・。